「チェンジワールド」(上)のあらすじと感想・レビュー!

チェンジワールド(上) 完結済み

あらすじ

楽しみにしていた方も多いと思いますがこちらは以前紹介した「サヨナラゲーム」の要祐(ようすけ)と郁夫(いくお)のその後を描いた作品になっています。まだ読んでいない方はぜひそちらからお読みください。

「サヨナラゲーム」で無事お付き合いをすることができた要祐と郁夫。

今作では順風満帆な2人の間に邪魔者が入ります。郁央の大学の先輩であり、要祐の仕事先の常駐システムエンジニア。しかし邪魔者が入ったからこそ2人の関係を本気でより深いところで考えるきっかけになる。

感情が制御できないほどの本気の恋をしてこなかった郁央にとって要祐は初めて本気で恋した相手。
前作で本気の恋を知った郁夫が邪魔者自分の嫉妬心や要祐との付き合い方に悩み…


要祐と郁夫の2人の関係がさらに深いところでつながる予感を感じさせる上巻でした!

「チェンジワールド(上)」感想・レビュー!

今作では要祐の郁夫ラブの表情がより豊かになっていて最高でした!
郁夫もアブナイくらいに要祐への感情が高まっていて下巻が楽しみでしかないっ( *´艸`)

※以下若干のネタバレを含みます。ネタバレが嫌な方は見ないで下さい。

好きだからこそ抱える不安

あらすじでも触れた通り、今作は2人の関係を邪魔する輩・穂積(ほづみ)が現れます。実は別作品の「ラブネスト」の主人公なのですが、ことこの作品においては完全に嫌な奴です笑

序盤はお互い前作よりさらにラブラブ感があふれていて甘い雰囲気が駄々洩れで良きでした!

がしかし、甘々だけではもちろん終わりません!前述の穂積が2人にちょっかいをかけてきます。
穂積はゲイなのですが、その気もないくせして要祐を口説いてみたり、郁夫を煽ってみたりととにかく2人の関係に波風たててきようとします。

郁夫はまんまと嫉妬心に駆られて、要祐の体を激しく求めたり、愛の言葉を強請ったりと感情に振り回されます。んでもって、要祐は要祐で先輩が好きだからそれに全部応える。その姿が決して健全ではないのに本気でお互いのことが好きなのが伝わってきて個人的にぶっ刺さりました!

ゲイとノンケの恋

僕は経験ありませんがノンケと付き合うとなると結婚や子供がいる生活という相手の当たり前にあったはずの人生の可能性を奪う気がして、常に罪悪感みたいなものは感じるだろうなぁと思います。

要祐はゲイというよりは郁夫が好きで、郁夫がたまたま男だったみたいな感じですが、形式上は要祐から好きになって郁夫がそれに応えた形なので要祐もきっと少なからず似たような思いは抱えていたように感じます。

それに加え、郁夫は元々ノンケで恋多き男だったため、やっぱり女性の方が良いとなる可能性もあって、要祐はどこか不安も抱えていたように思いました。

だからこそ少しだけ終わりを感じさせる「”この人の俺を好きでいる時間が少しでも長く続きますように―”」という願いを唱えたのだと思いました。

郁夫目線でいうと穂積にノンケとゲイの線引きをされたことで嫉妬や不安が襲ってきて、相変わらず自分の感情に振り回されていましたけど、その姿が僕としてはすごく嬉しかったです

どっちかっていうと自分は穂積よりの考え方をしていて(はい、ひねくれています)、ノンケはいつかは女性と結婚するし、その方が幸せになれると勝手に線引きしていました。でも郁夫が本気で悩んでいる姿をみて、それは失礼な考え方だと気づくとともに性別を超えてここまで人を好きになれることに嬉しくなりました。

「チェンジワールド(上)」作品情報

  • タイトル チェンジワールド
  • 作者   南月ゆう
  • 出版社  新書館
  • ジャンル リーマン  
  • 巻数   全2巻(完結済み)

まとめ

今回ご紹介したのは南月ゆう先生の「チェンジワールド」でした!

恋人としての蜜月期からさらに深いところでお互いを考える時期に差し掛かった2人。要祐の表情の変化や郁夫の葛藤を楽しめる作品になっています。

下巻でどのような結末を迎えるのか楽しみでたまりません。

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